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ここはPCゲーム『ザ・シムズ2』の 物語風プレイ日記を公開しているサイトです
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02 / 07 Wed 03:52 #御風 ×

放火魔についての取材、続行中。
次にやって来たのは、オフィス街近くのビルディングだ。
企業のビル群が建ち並ぶ区域を抜けると警察署があり、その数ブロック先
が例のコンビニ『ナイト&デイ』。そこを過ぎると、スナックやキャバクラの入っ
たビルが増えてくる。
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「ふんふん、ここが現場ね…」
人影は、ない。かすかに焦げ臭い匂いが、鼻をかすめた。
壁に残る煤けた跡が、事件当時の炎の存在を感じさせる。

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このビルの1Fにはファミレスが、地下1Fにはスナックが入っており、2~3F
は金融業やら、旅行会社やら、実態のうさんくさそうな事務所が軒を連ねる。
狭い路地になっている分、発見が遅れて、火災の規模としてはコンビニ『ナイト
&デイ』よりも大きかったそうだ。

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…しかし、放火があったって言うのに、無用心だな。その後、何の対策もし
てないんだろうか。
あたしなら、監視カメラの一つや二つ、設置しとくけどねー。でもそうすると、
費用がかかりすぎちゃうのかな。

ザッ

「おいっ」

ぎくっ!


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「そこで、何してる!」

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うわあ、見るからにカタギじゃなさそうな男が、こっちを睨んでる。
あ、ひょっとして、このゴミ置き場に来る人間を監視してたとか?

ザッザッザッ
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「両手を見せろ!」
「いや、あたしは別に…」
男はあたしの手をじろっとキツイ目で見た。
幸いというか、当たり前というか、あたしの手に発火物やそれに準ずるよう
なものは握られていない。辺りに火の気がないことを確認する、男は再び
あたしに鋭い声を浴びせた。

snapshot_92c00df3_52d2a76c.jpg

「若い女が、こんなところに何の用事だ!?」
「えーあのですね」
「ひょっとして、自分が火をつけた現場に舞い戻ったんじゃねえのか、ああ!?
何とか答えやがれ、この野郎!」
「…」

カッチーン

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「冗談じゃないわよ!」
「!」


snapshot_92c00df3_f2d2a727.jpg


「悪いけど、ぜんっぜん逆!あたしは犯人の野郎を捕まえようとしてる側」
「てめえ、ポリ
か?」
「…残念ながら、ただの新聞記者よ。BRタイムス、ご存知?」
「…」
「今は取材中。放火魔の足取りを追って、ここに来たのよ」

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男は猜疑の目であたしを見た。
「…嘘じゃないだろうな?」
あたしはにやっと笑ってみせた。
「なんなら、一緒に新聞社まで行こうか?ああ、警察でもいいわよ、知り合い
がいるから、喜んで身分証明してくれるでしょうね」
「ちっ」
分ったよ、と男は吐き捨てた。
ふーんだ。何たって、見るからにスジ者だもんねー。警察と聞いたら、そう強気
には出れないでしょ。

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男はきびすを返し、あたしに言った。
「あんた、取材とやらが終わったら、とっとと、ここから離れるんだな。うちの若い
のも、今は放火魔探しに駆り出されてる。やつら血の気が多いから、騒ぎを起こ
しかねん」

“若いの”ねえ…。どうやら、彼は犯罪組織の下級~中級幹部らしい。
あたしは、男の背中に向かって声をあげた。

「ねえっあなたの同僚も、放火魔を探してるわけ?」

男は振り向き、うなずいた。
「この地下にあるスナックは、俺らブランドンファミリーのシマだ。俺らとしても、縄張り
を荒されて、黙って指くわえてるわけにゃいかねえんだよ」


なるほどね。

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「犯人を見つけたら、どうするつもり?」

「…少なくとも、警察に突き出すような、間抜けなことはしねえな」

ぞわ。

…うーむ。
いかんなあ、早いとこ犯人を見つけないと、犯人を五体満足なまま警察
に引き渡すことは出来ないかも。
えーい、がんばれ、アンジェラ・ダルトン!まだ局長との約束の期日まで、
時間はある!

しかしその後、ビル1Fのファミレスと、地下1Fのスナックに足をのばしたけ
れど、これといった情報を得ることは出来なかった…。

snapshot_92c00df3_d2d2bebc.jpg


「おいダルトン、取材は順調か?」
「え?もちろん、あたしは元気ですよ、局長!この通り、イエァフー!!」
「…お前が元気かどうかなんて、聞いてねえよ」
「…」

次は、ブライトリバー東西区に足を伸ばしてみるとしますかね…。


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