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ここはPCゲーム『ザ・シムズ2』の 物語風プレイ日記を公開しているサイトです
05 / 19 Sun 11:55 ×
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02 / 14 Wed 01:36 #御風 ×

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ロビンス家を辞した後、あたしはその真向かいの家に幼い養子と暮らす、
ナオミ・マレー未亡人を訪れた。
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「まあ、ブライトリバータイムスの記者さん?」
「取材にご協力いただけますか」
「お役に立てればいいけど…警察に話した以上のことは、お聞かせできな
いと思うわ、ごめんなさいね」
マレー夫人は、穏やかで優しそうな雰囲気の女性だった。
ロビンス夫妻に投げた質問を繰り返してみたけれど、返答は似たり寄ったり
の内容だった。ま、何となく予想はついてたけどさ。

カチャ…

「だー」

ん?

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「まあ、オスカーったら、お客さんに会いに出てきちゃったの?」
あー例の養子か。
「かわいいですね」
あたしが褒めると、マレー夫人は嬉しそうな顔になった。
「ありがとう、本当にかわいい子でしょう。私とは血のつながりはないのだけ
ど…」
そう言いながら、夫人の目は庭へと向かう。
視線の先には、おそらくご主人のものだろう、墓石が木陰にひっそりとたた
ずんでいた

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「夫を亡くして気落ちしていた私を見かねて、教会付属の孤児院で子供の
お世話をしているシスターが、養子をとることを勧めてくれたの」

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「はじめは親代わりなんて、荷が勝ちすぎるとためらったけど、今は彼に
出会えた事に、本当に感謝しているわ。この子の成長する様子を見守る事が、
私の今の生きがいよ」
「だー」
まるで、夫人の言葉に呼応するかのように、オスカーが笑った。
あたしも、つられて、ちょっとだけ笑ってしまった。
その後、
マレー夫人にお礼を言って、あたしはその場を辞した。

…子供、かぁ。


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次に向かったのは、マレー家のお隣さん。
ロビンス家の斜め向かいのブロッサム家だ。仕事で留守かもしれないけど
念のため、ね。

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ジリリリン

ドアベルを鳴らすと、元気の良い足音が聞こえて、ぴょいっと女の子が出
てきた。

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押し売りなら、お断りです

「…」

…しっかりしとるやんけ。

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「悪いけど、押し売りじゃないのよ。ブライトリバータイムスの記者なの」
「新聞記者?」
女の子は、ちょっと興味をそそられたような顔になった。

「…お姉さん」
「アンジェラ・ダルトンよ」
「じゃあ、アンジェラさん、一つ聞いてもいいですか?」
「あいよー何でも聞いて頂戴」
女の子は、きらっと目を輝かせて、言った。

「新聞記者ってお給料いい?」

は?

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「自活できる?仕事はやりがいある?」
「ちょい、ちょい待ち、何でそんな事きくの?」
女の子は、さも当たり前とばかりに答えた。
「今後の進路の、参考にしたいの」
へえー随分、大人っぽい子だね。
あたしが子供の頃は、警官ごっことか、キックバックとか、そんな事ばっかり
考えてたもんだけどなー。

「レイラ、何話してるんだ?」

チャッとドアが再び開いて、十代の男の子が出てきた。
この家の息子さんかな。

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「コンニチハー」
「あ、はい。今日は」
お、きょどってる。
「ちょっと新聞の取材がしたいんだけど、お母さんはご在宅かしら?」
「新聞?」
男の子は、胡散臭そうな顔になった。
「ブライトリバータイムス知ってる?あそこの記者なの。放火犯を追ってる
よ。名前はアンジェラ・ダルトン」
よろしく、と言うと、男の子は難しい顔のまま、はあ・・・と歯切れの悪い返事
をした。

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「僕、レオン・ブロッサムと言います。こっちはレイラ」
「レオンとレイラね、二人は兄妹?」
「そうです」

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「あの…母はまだ仕事から戻ってません」
「そっか、残念。話を聞きたかったんだけどなー」
「どうも、すみません」
ぷぷ。ちょっとおかしくなった。
「律儀に謝ることないわよー、こっちが勝手に押しかけたんだから。面白い
ねキミ」
「…」
「最近、BRで放火事件が頻発してるけど、どういう風に考えてる?」
「…どうって」

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「あ、別に記事にしようっていうんじゃないよ。ただ市民の人は、どんな風に
感じてるのか知りたくて」
「はあ…」
うーん。
ちゃきちゃきした妹さんに比べて、いまいちレスポンスの悪い少年だなあ。

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「なんで…火をつけるんだろうなって、思います」
「動機のこと?」
「…はい」

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「僕も時々いやなことや、腹の立つことあるし。そう言う時は、何かを壊したく
なったりするから、放火する人も同じなのかな…とか」

なるほどね。思春期なのだな、少年は。

「分った、犯人を捕まえたら、聞いてみることにするわ」
「…」


ふむ。
動機、か…。


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