…
…
かさ
…
「…」
…カチッ
「待ちくたびれたぜ、放火魔」
「…!!」
「あ…」
「お前のおかげで、寝不足だぜ、このクソ野郎が」
「いや、俺、僕はその…」
「今更、言い逃れする気か?その手にある、ライターは一体なんだ?ああ?」
「…」
「何とか言いやがれ、コラ」
「あう、す、すみませ…」
「何がすみませんだ、ざけんな、コラ!」
「ひっ…」
「いいかクズ、マフィアのメンツに泥ぬって、ただで済むと思ってんじゃ
ねーぞ、コラ?」
「…」(がくがく)
「生まれて来こなけりゃ良かったと、後悔するような死に方させてやる。
いいか、一発であの世にいけるなんて思うなよ?ずたずたに刻んで便
所にクソと一緒に流してやるから、楽しみにしてろや、ああ?」
「お、お願いです、許してください!!今回だけ!魔がさしたんです、
もう、もう絶対にしません、何でもします!!許してください!」
べちっ
…
「済みませんで片がつくなら、誰も落とし前なんかつけねーっつーの」
「おいシェーン、あまり騒ぐな。ここじゃまずい、早く車につめろ」
「おら、てめーとっととそっちに歩け、いっとくがシートに漏らすんじゃねーぞ」
「あうあう…」
「べそべそ泣いてんじゃねえよ、今ここで死にてえか?」
「…」
…チャキッ
「止めなさい!!市警察よ!!」
「…な、サツか!?」
「張ってやがったか!」
「その通りよ、彼をこちらに渡しなさい!」
「…」
「ちっ…渡せるか!」
「お前の相手は俺だぜ、ハゲ!」
「!?」
「・・・!」
「兄貴…!!」
…ドスッ
バキッ
―――こちら、ポーター、クラブ『ベルヌイ』の前にて、被疑者を確保。現在、犯罪
組織の二人とローズ・ダルトンのコンビが応戦中です。至急、応援頼みます。
ドカッ
「ぐえっ」
…
…
…
ドサッ!!!
「ぐ…っ…」
「兄貴!!そんな、コーリーの兄貴が負けるなんて…」
「ゴホッ…くそ、何て強い野郎だ…」
「…」
ウーウー
ウーウー
「パトカーだ!」
「おい、行くぞシェーン!」
「は、はい…でも放火魔が…」
「馬鹿やろう、もう俺らの手には負えねえ。このまま逮捕されたいのか?
オラ行くぞ!」
「ちくしょう…っもう少しだったのに…」
バタンッ
「ハート警部!!」
…
「警告は?」
「さきほど、告げました」
「うん、うん…じゃあ、署まで来てもらおうか」
「…」
「…あの、弁護士を呼んでください」
「…」
「弁護士が来るまで、俺なにも喋りませんから!」
「わかった、連絡しよう。とりあえずパトカーに乗りなさい」
「…」
「…やれやれ、危険が去ったと思ったら、とたんに態度がでかくなったな」
「ふん、俺たちが来なかったら、あいつ今頃マフィアと楽しいドライブだぜ」
「そのまま墓場に直行ってか」
「しかし疲れたな…そろそろ夜明けだぜ」
…
…
「警部、なぜ彼が今日…放火をすることがお分かりになったんです?」
「ん?」
「おかげでブランドンファミリーに先んじて、彼を確保できましたが…」
「うん、理由は後でね。僕はちょっと、この店の経営者に事情を説明してくるから」
「あ、はい。分りました」
「放火!?」
「先ほど、部下が被疑者を確保しましたので、どうぞご安心を」
「まあ、嫌だ…物音がしているとは思ったけど、てっきり酔っ払いが通りで
ケンカでもしているのかと思って」
「就寝中のところ、失礼しました」
「あら、私ったらこんな格好で…」
「いずれ、現場検証にまたお伺いすることもあるでしょう。その際はご協力
をお願いします」
「ええ…」
(紳士的な警部さんだこと…ステキだわv)
…
こうして、長い夜が明けた―――――――――
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かさ
…
「…」
…カチッ
「待ちくたびれたぜ、放火魔」
「…!!」
「あ…」
「お前のおかげで、寝不足だぜ、このクソ野郎が」
「いや、俺、僕はその…」
「今更、言い逃れする気か?その手にある、ライターは一体なんだ?ああ?」
「…」
「何とか言いやがれ、コラ」
「あう、す、すみませ…」
「何がすみませんだ、ざけんな、コラ!」
「ひっ…」
「いいかクズ、マフィアのメンツに泥ぬって、ただで済むと思ってんじゃ
ねーぞ、コラ?」
「…」(がくがく)
「生まれて来こなけりゃ良かったと、後悔するような死に方させてやる。
いいか、一発であの世にいけるなんて思うなよ?ずたずたに刻んで便
所にクソと一緒に流してやるから、楽しみにしてろや、ああ?」
「お、お願いです、許してください!!今回だけ!魔がさしたんです、
もう、もう絶対にしません、何でもします!!許してください!」
べちっ
…
「済みませんで片がつくなら、誰も落とし前なんかつけねーっつーの」
「おいシェーン、あまり騒ぐな。ここじゃまずい、早く車につめろ」
「おら、てめーとっととそっちに歩け、いっとくがシートに漏らすんじゃねーぞ」
「あうあう…」
「べそべそ泣いてんじゃねえよ、今ここで死にてえか?」
「…」
…チャキッ
「止めなさい!!市警察よ!!」
「…な、サツか!?」
「張ってやがったか!」
「その通りよ、彼をこちらに渡しなさい!」
「…」
「ちっ…渡せるか!」
「お前の相手は俺だぜ、ハゲ!」
「!?」
「・・・!」
「兄貴…!!」
…ドスッ
バキッ
―――こちら、ポーター、クラブ『ベルヌイ』の前にて、被疑者を確保。現在、犯罪
組織の二人とローズ・ダルトンのコンビが応戦中です。至急、応援頼みます。
ドカッ
「ぐえっ」
…
…
…
ドサッ!!!
「ぐ…っ…」
「兄貴!!そんな、コーリーの兄貴が負けるなんて…」
「ゴホッ…くそ、何て強い野郎だ…」
「…」
ウーウー
ウーウー
「パトカーだ!」
「おい、行くぞシェーン!」
「は、はい…でも放火魔が…」
「馬鹿やろう、もう俺らの手には負えねえ。このまま逮捕されたいのか?
オラ行くぞ!」
「ちくしょう…っもう少しだったのに…」
バタンッ
「ハート警部!!」
…
「警告は?」
「さきほど、告げました」
「うん、うん…じゃあ、署まで来てもらおうか」
「…」
「…あの、弁護士を呼んでください」
「…」
「弁護士が来るまで、俺なにも喋りませんから!」
「わかった、連絡しよう。とりあえずパトカーに乗りなさい」
「…」
「…やれやれ、危険が去ったと思ったら、とたんに態度がでかくなったな」
「ふん、俺たちが来なかったら、あいつ今頃マフィアと楽しいドライブだぜ」
「そのまま墓場に直行ってか」
「しかし疲れたな…そろそろ夜明けだぜ」
…
…
「警部、なぜ彼が今日…放火をすることがお分かりになったんです?」
「ん?」
「おかげでブランドンファミリーに先んじて、彼を確保できましたが…」
「うん、理由は後でね。僕はちょっと、この店の経営者に事情を説明してくるから」
「あ、はい。分りました」
「放火!?」
「先ほど、部下が被疑者を確保しましたので、どうぞご安心を」
「まあ、嫌だ…物音がしているとは思ったけど、てっきり酔っ払いが通りで
ケンカでもしているのかと思って」
「就寝中のところ、失礼しました」
「あら、私ったらこんな格好で…」
「いずれ、現場検証にまたお伺いすることもあるでしょう。その際はご協力
をお願いします」
「ええ…」
(紳士的な警部さんだこと…ステキだわv)
…
こうして、長い夜が明けた―――――――――
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