はああ~~~~~。
何度ついても、止まらない溜め息。
…アンジェラ・ダルトン、絶不調。
先日…警察の尽力によって、フロータウンの放火魔が逮捕された。
それも二組も。
もちろん、喜ぶべきことだ。アダム兄ちゃんたちの努力が実って良かったと
も思う。
でも。
でもさ、ぶっちゃけた話…くやしいんだよーー!
くやしくって、くやしくって、歯噛みギリギリ状態だよ!くそ!
だって結局、この件に関して、あたしは何も出来なかった。ずーっと蚊帳の外。
馬鹿みたいだ。
局長からは、一応、犯人が捕まった以上、以降の調査は中止するよう言わ
れてしまった。
そりゃないよ…ブライトリバー東西区で犯行を重ねていた放火魔は、未だ野
放し状態だというのに。しかし、あたしには局長を説得できるだけの、有力な
手がかりがなかった。
しかも東西区の放火犯は、このところさっぱり音沙汰なし。
ひょっとすると犯人はこのまま雲隠れして、事件は迷宮入りしてしまうかもし
れない。
事実、警察の捜査本部も縮小されてしまった。
…
「アンジェラ~なに暗い顔してんだよ!どう、俺と今から飯でも」
ただでさえイライラしているのに、更に鬱陶しい相手が近寄ってきた。
こいつはビンセント。記者としては有能…ただちょっと変わった趣味の持ち
主で、時々あたしを口説いてくる、へんなオッサンだ。
「いい、遠慮しとく」
「そんなこと言わずにさ!いい店こないだ発掘したんだよ、雰囲気良い…」
「あーもー!いいっつってんでしょ!いったい、何度誘いを断れば諦めんのよ、
このヒゲ!学習しろ!」
「粘り強いのが、俺の持ち味だから~」
…うざ。何かもう、疲れた。
「ビンセント、悪いけど本当にむり。あたし、最近まじで食欲ないから」
ストレスのためか、最近は本当に胃がむかむかするんだ。身体も何だか
ダルいし、もしかして風邪か、インフルエンザの兆候かもしれない。
…
家に帰って、ネリーの腕の中で、まったり。
はー癒される。
「あのさ、今日、刑事への昇進が決まったよ」
「わ、本当!やったじゃん、ネリー!」
そっか、放火魔逮捕の功績が認められたんだ。良かった!
「…ごめんな、お前も放火魔を追ってたのに」
「…」
言葉につまってしまった。
ネリーには、何一つ非はないのに。
本当なら、飛び上がって喜びたいくらいだろうに、落ち込んでいるあたしを気
遣ってくれたのだ。
なんか、胸がキューンとなったあたしは、照れ隠しに
噛み付いた。
「ネリーのばかっ」
「あいてっ」
あーもう、すっごい好き。この人のことが、大好き!
結婚して、ホントによかった。
出逢えて、よかった。
…
翌日。バスルームで。
「う…なんか、きもちわる…」
こみあげる、嘔吐感。昨晩だって、そんなに食べてないのに。
なんだこれ、なんだこれ…
うえ。
ウエエエエェェー
…
ま、まさか…
これは、ひょっとして…
あれか。
妊娠キター!!!!!
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何度ついても、止まらない溜め息。
…アンジェラ・ダルトン、絶不調。
先日…警察の尽力によって、フロータウンの放火魔が逮捕された。
それも二組も。
もちろん、喜ぶべきことだ。アダム兄ちゃんたちの努力が実って良かったと
も思う。
でも。
でもさ、ぶっちゃけた話…くやしいんだよーー!
くやしくって、くやしくって、歯噛みギリギリ状態だよ!くそ!
だって結局、この件に関して、あたしは何も出来なかった。ずーっと蚊帳の外。
馬鹿みたいだ。
局長からは、一応、犯人が捕まった以上、以降の調査は中止するよう言わ
れてしまった。
そりゃないよ…ブライトリバー東西区で犯行を重ねていた放火魔は、未だ野
放し状態だというのに。しかし、あたしには局長を説得できるだけの、有力な
手がかりがなかった。
しかも東西区の放火犯は、このところさっぱり音沙汰なし。
ひょっとすると犯人はこのまま雲隠れして、事件は迷宮入りしてしまうかもし
れない。
事実、警察の捜査本部も縮小されてしまった。
…
「アンジェラ~なに暗い顔してんだよ!どう、俺と今から飯でも」
ただでさえイライラしているのに、更に鬱陶しい相手が近寄ってきた。
こいつはビンセント。記者としては有能…ただちょっと変わった趣味の持ち
主で、時々あたしを口説いてくる、へんなオッサンだ。
「いい、遠慮しとく」
「そんなこと言わずにさ!いい店こないだ発掘したんだよ、雰囲気良い…」
「あーもー!いいっつってんでしょ!いったい、何度誘いを断れば諦めんのよ、
このヒゲ!学習しろ!」
「粘り強いのが、俺の持ち味だから~」
…うざ。何かもう、疲れた。
「ビンセント、悪いけど本当にむり。あたし、最近まじで食欲ないから」
ストレスのためか、最近は本当に胃がむかむかするんだ。身体も何だか
ダルいし、もしかして風邪か、インフルエンザの兆候かもしれない。
…
家に帰って、ネリーの腕の中で、まったり。
はー癒される。
「あのさ、今日、刑事への昇進が決まったよ」
「わ、本当!やったじゃん、ネリー!」
そっか、放火魔逮捕の功績が認められたんだ。良かった!
「…ごめんな、お前も放火魔を追ってたのに」
「…」
言葉につまってしまった。
ネリーには、何一つ非はないのに。
本当なら、飛び上がって喜びたいくらいだろうに、落ち込んでいるあたしを気
遣ってくれたのだ。
なんか、胸がキューンとなったあたしは、照れ隠しに
噛み付いた。
「ネリーのばかっ」
「あいてっ」
あーもう、すっごい好き。この人のことが、大好き!
結婚して、ホントによかった。
出逢えて、よかった。
…
翌日。バスルームで。
「う…なんか、きもちわる…」
こみあげる、嘔吐感。昨晩だって、そんなに食べてないのに。
なんだこれ、なんだこれ…
うえ。
ウエエエエェェー
…
ま、まさか…
これは、ひょっとして…
あれか。
妊娠キター!!!!!
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