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ここはPCゲーム『ザ・シムズ2』の 物語風プレイ日記を公開しているサイトです
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06 / 28 Thu 23:23 #御風 ×

妊婦はトイレも近い。
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お、市民美術展の告知、無事に載ってる。
産休を機に、同僚のビンセントに引き継いでもらった仕事だ。無事に掲載され
て、ちょっぴりホッとした。市民から、たくさん応募があればいいな。



ドン ドン!

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「アンジェラ!頼む、早く出て!やばい!」

うわ、しまった!ネリーのこと忘れてた。




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「…アンジェラ」

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「新聞読むのはいいけど、頼むから朝にトイレこもるのは止めてくれ
「ごめん、ごめん」
わりと真剣な顔で頼まれた。どうやら、けっこうギリギリだったようだ…。

その後、ネリーは昨日と同じように出勤していった。



「今日も、天気良くないなあ」
家に一人でいると、雨の音がやけに耳につく。

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「…ネリー、早く帰って来ないかな」



静かな家に、どことなく寂しさを感じていたせいか、午後になって姪っ子のハ
ニーが遊びに来た時は妙に嬉しかった。

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「おばさん、妊娠おめでとう!」

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「ふふ、ありがと。もう結構、お腹出てるでしょ」
「いつ頃、生まれるの?」
「どーかな、産休に入って、けっこう時間経ってるから…」
もうそろそろ、出産は近いかもしれない。単なる、勘だけど。

それにしても、少し前に会ったばかりなのに、ハニーはまた少し女の子らしく
なったみたいだ。
そろそろ、好きな人でも出来たかな?

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「ところで、今日はどうしたの?母さんの店でのバイトは、お休み?」

「うん。あのね、実は叔母さんに少し相談したいことがあって」

相談?

「…進路のことなんだけど」

ほほう?

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「ハニーの相談になら喜んでのるけど…ママ達には、もう色々相談したの?」

あたしが問いかけると、ハニーは首を横にふった。

「だって、ママは大学に行けなかったでしょう?十代のころに、おじいちゃん…
ママのお父さんが電気事故で亡くなって」

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そういえば、そうだった。
父さんの死は、まだ幼かったあたしには、ほとんど実感の湧かない出来事
だったけど、思春期だった姉さんにとっては…。

ホントに大変だったろうな、いろいろと。
なのにハルのやつ、そんな姉さんのそばにいながら、浮気しやがって…。
って、いいかげんしつこいな、あたしも。

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「ハニーは、どっちかと言えば進学希望なの?」

「まだ、迷ってるの。特に専攻したい学科があるわけじゃないし…わたし他
の人みたいに、夢とかないし」

どこか、寂しそうな顔つきだ。ハニーの年代なら、夢がしっかり固まってる子の
方が少数派だと思うんだけどねえ。

「ねえ、おばさん」

「ん?」

ハニーは、なぜか少し口ごもっている。ちょっと顔が赤いみたいだ。

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「好きな人が大学行くから…一緒に行きたいって、そういう風に考えるのって
だめかな?」

「あー…」

なるほど、そういうことか。これは、パパには相談できないやね。

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「いいと思うよ?」

「でも、そんな動機で大学行くなんて、パパたちにも悪いような気がする。学
費だって払ってもらうのに」

いい子だな、ハニー。さすが姉さんの娘だ。

「そうだね。…でもさハニー、人生で大事なのは、後悔のない選択をすることだ
とあたしは思うよ」

「…」

「あの時、ああしてれば良かった、こうしてれば良かったって歯噛みする位なら
今の自分の気持に正直になってごらん」

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「…うん」

ありがとう、おばさん。ハニーはそう言って、姉さんによく似た顔で微笑んだ。

それにしても、ハニーの好きになった男の子って、一体どんな少年だろう。
一度どんなヤツか、チェックしないといけないな。




そうこうしているうちに、ネリーが帰ってきた。

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「ただいま」

「あ、おかえりー」

「なあアンジェラ、俺の同窓のエドって覚えてる、大学の?」

「エド?赤毛のエド・ファインズ?」

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ネリーはあたしの後輩にあたるので、彼の友達とあたしの友達は全てが
重なるわけじゃない。でも、エドのことはうっすら記憶に残っていた。

「さっき、たまたまエドと彼の奥さんに道で会ってさ、家に招待したんだけど
いいかな?」

「え、いいよ。外にいるの?早く呼んで来なよ」

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今日はハニーもいることだし、いっしょに夕飯を食べてもらってもいいかな。
久々に、にぎやかな食卓になりそうだ。


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