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ここはPCゲーム『ザ・シムズ2』の 物語風プレイ日記を公開しているサイトです
05 / 19 Sun 11:55 ×
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06 / 28 Thu 23:24 #御風 ×
エドとデイジーは、二人ともネリーの大学時代の同窓生。
大学を卒業後に結婚し、今はプルウォーターでケーキ屋を営んでいるそうだ。

「カフェ・ド・シュクルっていう店なの、今度ぜひ遊びに来てね」
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ハニーは、デイジーたちの大学時代に興味を持ったらしく、あれこれと質問を
投げかけている。

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「大学生って寮に入る人が多いって聞いたんですけど…大勢で住むのって、
なんだか楽しそうですね」
「ええ。でも人間関係がこじれると、ちょっと大変かもね」

なんか、他人事とは思えない台詞…。
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ま、若気の至りってやつですな。はは。



ゴロ ゴロ・・・

「ん、雷?」

いつの間にか、空が暗くなっていた。日暮れが近いとは言え、不自然な程
の陰鬱な色…これは、ひと雨来そうだな。

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「最近、よく降るね」

ハニーが、少し不安そうに眉をひそめながら言った。

確かに、最近の天候は以前に比べて崩れやすい。そう言えば、気象庁が
「今年は例年にない程の猛暑、厳冬になる恐れがあり充分な注意が必要」
と警告を発していたっけ…

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一体、あたしたちの星に何が起こっているんだろう。
この地球全体の温暖化が原因だと主張する人もいれば、いやいや神が何ら
かの目的のために天候を操っておられるのだと説く宗教家もいる。
けど今のところ、確かな真因は誰にも分っていない。



夕飯はネリーが、魚のフライを作ってくれた。
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雷雨はいっこうに止む気配はなかったけれど、客のいる夕食の席は賑やかで
楽しいものだった。

食事中、デイジーが自営しているケーキ屋にまつわるエピソードを話し始めた。

「…そう言えば、つい最近のことなんだけど、お店によく来るお客様にエドが
道でばったり出会って、挨拶したの」

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「そうそう、品のいい年配の夫人でねーどうも、いつもお世話になってますって、
にこやかに話しかけて、そのまましばらく世間話をして…たしか、10分ほども
喋ったかな」

エドが声をたてて笑った。

「最後に会釈して別れる時になって、その人が恥かしそうに言うんだよ
“あの、失礼ですけど…どなたでしたっけ?”って!」

「・・・・・せつないね、それは」

「せつなかったとも」

まあ、客にとっては店員なんて空気みたいな存在だもんね。あたしだって…

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ん?





その刹那、あたしの中で何かが、雷の閃光のように弾けた。

ようやく、謎が解けた―――――――――ばらばらだったピースが繋ぎ合わさ
れ、やっと一つの輪郭を現したのだ。


そうか、そうだったんだ。
放火事件の犯人は、おそらく――――――



が、この時。
まったく異なる、第二の衝撃があたしを襲った。


!?


「い、いったあーーーーーーーーーーー!!???」

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ゴロゴロゴロゴロ・・・・・・・

きた・・・・・よりによって、こんな時に!

そろそろだとは思ってたけど、まさか今晩生まれるなんて…こんなに大勢に
囲まれて出産するとは思わなかったよー!想・定・外・です!

「アンジェラ!」

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「~~~~~!!!」

う、う、うそでしょ

なにこれ

マジでいたいんですけど

痛いんですけど!!!

「アンジェラ!大丈夫か!?」

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だいじょうぶって答えたいけど無理★(死にそうだから)

ゴロゴロゴロゴロ・・・・・・・


か、母さんまじで凄い…よくぞこんな痛みに耐えて、二人も産んだよ!

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ッニャーーーーーーー!!!!!!






ゴロゴロゴロゴロ・・・・・・・






…まだ




信じられない。



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う、産んだよ。あたし、子供産んじゃったよ…

これ、本当のこと? 夢じゃないの?

いやもうホントに、自分で自分をほめてあげたい気分。よくやった、あんた
よくやったよ、アンジェラ・ダルトン。




まだ窓の外では、雷鳴が響き、夜空に稲妻が走っている。

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雷の夜に生まれた息子。ネリーとあたしの、初めてのこども。

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「これ…父さんの目だ」

死んだ父さん…写真でしか知らないその顔と、同じ目の色。
何だか、胸が熱くなった。
父さんと、母さんも、今のあたしのように小さな我が子を胸に抱いたのか。
やっぱり、こんな風に胸が不思議な感情で満たされていたんだろうか。

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ネリーに赤ん坊を手渡した時、彼の手はかすかに震えていた。

「俺たちの子か」

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「ありがとう、アンジェラ」

後日、彼が打ち明けたことによると、このとき実は「もう少しで泣きそうだった」
そうだ。わはは、泣いても別に良かったのに。

息子の名前は『トール』。由来は、北欧神話の雷神の名から。
どうぞ、たくましく、健やかに育ってくれますように。


…そして、どうかネリーに似ますように。(これでも、問題の多い性格だと
いう自覚はあるんだよ、一応)




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トールの生まれた、翌日。

あたしは新聞局に出社して、開口一番でジム・ハーネストに言った。

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「局長、あたし



――――ー―――放火事件の犯人が分りました




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