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ここはPCゲーム『ザ・シムズ2』の 物語風プレイ日記を公開しているサイトです
05 / 19 Sun 11:30 ×
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01 / 01 Mon 22:55 #御風 ×


「こらっ」


うわっ!ダンカーのカミナリが落ちた。

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「そこの、おしゃべりしている連中、無駄口叩く暇があったら、放火犯の手が
かりを探してきてくれないか。アダム警部、何か意見は?」
おっと、放火犯の話題だ。
僕は少し緊張して、席に座りなおした。

「意見と言われましても…」
兄貴は考え込むような口調で言った。

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「何しろ、今回の放火魔の特徴は、無差別放火ですからね。住宅、店舗の
別なく犯行に及び火をつける場所は主にゴミ捨て場…」

そうだった。
僕は報告書の内容を、脳内で反芻する。

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犯行区域は、ブライトリバー全域。事件が始まったのは東区の住宅街だが、
最近は西区の高級住宅街や、フロータウンでより頻発している。
ここ最近は、特に店舗のゴミ捨て場が狙われている。コンビニ、ファミリー
レストラン。
事件の中には、メディアにあおられた、便乗犯が混じっている可能性も高い
と僕たちは判断していた。

「パトロールの回数を増やしても、いっこうに件数が減らないのは、どうした
わけだ!?」
ダンカーは苛立たしげに、大声を出す。

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「…」
ダンカーは、ため息をついた。
「とにかく我々に必要なのは情報だ!目撃情報!垂れ込み!大歓迎だ!
一つ一つの情報をおろそかにするな!」

僕たちは、互いに目を見合わせた。ダンカーは続ける。

「放火犯の心理には、警察に見つかるまいとする恐怖感と共に、自らの犯
行を世間に誇示したいという強い欲求があるはずだ。だから本人が、我々
にコンタクトを取る可能性もある。いいか、市民からの声をつぶさに拾うんだ」

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捜査会議の後で、マーセルがアダムにぼやいた。
「しかし警部、市からの予算は毎年ぎりぎりですよ。パトロールに配する人員
だって馬鹿になりません…まったく頭が痛いですよ」
「一刻も早く、放火犯を捕まえないことには…」
兄貴たちが、ぼそぼそと話しているのが聞こえる。

誰もが、放火犯を捕まえたい気持ちは同じだろう。しかし実際には、捜査は
一向に進んでいない。
ダンカーが情報を拾えと力説していた。もちろん、彼の言うことは正しい。
だが、現実には警察に寄せられる情報のほとんどが、提供者の勘違いや、
面白半分の嘘ばかりなのだ。それらの情報の真偽を確かめる僕たちの労力
たるや、まったく大変なものだ。
市民を守るのが、僕らの義務とはいえ…



「あ」
「よっ」

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じょろじょろじょろ…

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じょろじょろじょろ…

「はあ…ったく、頭痛いよなあ、色々と」
「ん?風邪か?」

「…」
「頭痛がしたら、ウメボシって植物をこめかみに貼るといいらしいぞー。アビー
は信じないって言ってたけど」
あー…。
僕もこいつみたいになれたら、毎日楽しいだろうなあ。

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「マイケルさー、最近どう?」
いきなり、アンディに言われた。
「なにが?」
「うん、女関係とか
ぐわ、直球なヤツめ。

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「あはは別にー?今は仕事が面白いって言うかー?」
「やっぱりジェニファーのこと、忘れてないんだ」
「…」
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「…な、何言ってんだよ。もう別れて随分経ってるんだぜ?もう全然、顔も覚
えてないって」
「それは嘘だ」
「はい嘘です。でも気持ちは全然、かけらも残ってないから!時の流れに風
化したから!」
「まあ、そう必死になるなって」
「ううう」

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ジェニファーは、僕がティーンの頃から大学の三年まで付き合っていた人だ。
そろそろ婚約を意識しかけた頃にふられたから、正直、傷は大きかった…

「リンダの奴がフリーなら、絶対お前に勧めるのになあ」
「サンキュ。気持ちだけ、もらっとくよ」

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リンダというのは、アンディの双子の姉のことだ。
実は彼女も、ここブライトリバー市警察に勤めているんだ。もっとも、警察官
ではないんだけどね…。

「まあ、元気出せや!独り者!今度うちに飯食いに来い!」
「ちくしょう、この妻帯者め!ありがとよ!」

がしっ

カチャ…

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「…」
「…」
「…」

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「な、何やってるんだ、君達…ッ」

マーセルに、いやな誤解をされた。



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