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ここはPCゲーム『ザ・シムズ2』の 物語風プレイ日記を公開しているサイトです
05 / 19 Sun 08:47 ×
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01 / 23 Tue 03:40 #御風 ×

ここは『BRタイムス社』フロータウン支局。
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『BRタイムス』は、同市に関する、ありとあらゆる多彩な情報を、市民の皆さま
方に日々提供しております。発刊当時から、現在に至るまで、購買率は常に
トップを独走!また伝える情報の正確さと迅速さには定評がございます。
政治情勢に犯罪ニュース、芸能界のゴシップから今日のお夕飯のレシピに
いたるまで、われらが『BRタイムス』にお任せあれ!

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…なーんちって。
ちょっと、宣伝してみました。どうも、アンジェラ・ジャクソンです。
ちなみに購買率トップ、なんて誇らしげに言ってはいるけど、中規模都市にお
けるマスメディアなんて、大抵そんなもんよ。
そもそも、うちの国って、ちょっと普通じゃないしね…各都市の自治権が異常
に強いせいか、どうしても地方単位で閉鎖的になってくるって言うか。

最近じゃ、ネット配信に押されて、部数は減ってきているようだし…正直、競
合相手のいない現在のBRタイムスは、若干「ぬるま湯」って感じ。
行政にも、結構べったり気味だしさ。

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支部の人間は、今ほとんど出払ってしまっている。おや、もう昼が近いじゃな
いか。あー、この
原稿とっとと上げちゃわないと、飯食えないじゃん!
急げ急げっ

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「ジャクソン、市民展の告知の件はどうなってる?」
もう少しだから、あんまり話しかけないで欲しいんだけど。
「あーいや、まだです、局長。役所から今週半ばにならないと詳しい原稿
入れられないって連絡が」
ダカダカダカダカ…とキーボードを叩きながら、半分上の空で
返事をしたら、
ジム・ハーネストに釘を刺された。
「納期きついんだろ、さくさく進められるよう、準備だけしとけよ」
「アイアイサー」

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ったく誰だよ、市民による美術展覧会なんか企画したやつは~。外部に依頼
してる定期コラムの原稿も、明日にならなきゃ揃わないし、ああ人手がもっと
欲しいなあ。
って言うか、あたしは本当は取材に行きたいのよ、取材に。
ピチピチしたニュースを、とっ捕まえに行きたいってのに。

ダカダカ…ダダ…ダンッ

「よっしゃ、終わったー」
ふう。これで、ようやく一段落ついたよ。
あたしは椅子に沈み込みながら、さもふっと思いついたかのように、窓際に
いたハーネストを呼んだ。

「局長ー」
「何だ」
近づいてくる局長に、(あたしにしては)可愛らしい声で、ねだる。
「放火魔、追わせて下さいよー」
「ああん?」
局長の声が、剣呑になった。

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「あたし、本気でつかまえたいんですよ、例の連続放火魔」
「おいおいおい」
ジムの声が荒くなった。

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「何度も言ってるだろうが、うちは新聞社!そしてお前は、警察じゃなくって
新聞記者!取材と捜査は別物だって」
「でも局長、うちら新聞社だって市民の安全を守るために、警察に協力する
義務があるんじゃないですか?」
「なーにが協力だ、単独で捜査する気だろうが、え?


やべ、ばれちゃってます?

ハーネストは、しかめっつらで、答えた。
「ただでさえメディアに煽られた便乗犯がいるんじゃないかって、警察の連中
にうるさく言われてるんだぞ?市民も毎日、不安に怯えてる、そんな緊張状
態の渦中に、お前みたいな爆弾を投げ込めるか!」

爆弾とは何だ、こら。

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「でも、局長!」
「あーもー聞かん、聞かん!」
「だって!」

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「あたし、許せないんですよ!放火魔の野郎が!」

「…」

「局長は違うんですか?あたしたちの街を焼かれて、くやしくないの!?」

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「警察とは違う視点から、追ってみたいんです。お願いします…!警察の捜
査をかく乱するような事は絶対にしません、だから!

「…」
「お願いします!!」

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ふう

「…まったく」

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「お前見てると、まるで三十年くらい前の熱血ドラマのワンシーンみたいだぜ」
「…」
「まあ、いいさ」

やってみな、とハーネスト局長は、あたしに言った。

「ただし、一週間だ。期限以内に手がかりの一つも見つけられなかったら、
取材は中止」
「局長!」

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一ヶ月

「…」

「一ヶ月下さい」

「…八日」

「三週間」

「あほか、お前」

「じゃ、二週間」

「…」

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「あーもうっ持ってけドロボウ、二週間やるわ!その代わり、特ダネ釣ってこな
かったらお前、クビだぞ!いいな!


局長…

「あたしは、釣竿を振る以上は、空手では帰らない女ですよ」
にたり。

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絶対、放火犯の手がかりをつかんでやるんだから!!


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